秘密の蜜は甘い
第1章 あたしの秘密
「うわー朝から兄貴かわいそー」
「…うっさいリク!」
あたしの天敵、リクだ。
いつもあたしを苛つかせる天才。
…朝はお兄ちゃんを
独り占めしたいのに。
「兄貴ぃ、また告られただろー。
しかもクラス1可愛い子!」
お兄ちゃんをとってしまう。
「リクっ!
あたしがお兄ちゃんと喋るの!」
「うっせぇなぁー、
お前はブラコンか」
ブラコンとか、
そんなんじゃないよ。
あたしは本気なんだって。
それは言えないから、
仕方なく黙る。
「2人とも、遅刻するよー」
こうして毎朝
お兄ちゃんと登校する。
…となりにリクもいるけど。