秘密の蜜は甘い
第13章 あたしの王子様
「今回はリンの御陰で命拾いしたけど、次は無いから」
首根っこを離すと、
すぐさま逃げ出す金髪。
「…大丈夫か?」
いつもとは違う、
あたしを本気で心配する表情。
―――…高鳴る鼓動。
やっぱりいつも
助けてくれるのは、リクだ。
リクが来ると心が安心する。
…だけどそれは
すぐに無くなってしまうのだ。
心臓音がやけにうるさい。
…何でだろう?
理由がよく分からない。
前助けてくれたのもリクだった。
いつもいつも、リクには世話になりっぱなしで申し訳ない。