兄と首輪
第6章 兄とリング
〔はーい、今日はここまで!一年生!ボールと体育館の清掃〕
〔ハイ!〕
〔マネージャーはボールの状態チェックとスポーツドリンクの片付け!タオルは分担して洗濯お願いします〕
〔はーい!〕
私は…ボールチェックに回された…
…始まった…タオルの奪い合い…
またか…毎回、毎回…
兄さんの回りに…先輩マネージャーが…どんどん…集まり…タオルを洗濯したいと手をだすのだ…
コラコラ…兄が…キョドってますよ…
私は…ボールカゴを引きずりながら…ヤレヤレと…ため息をついた…
すると…カゴが…スッと軽くなった...
[西川…これ、倉庫だろ?手伝うよ]
同じ一年でバスケ部に入った…田口君…
『ありがとう…』
田口君はクラスは違うが…
部活で話をするようになった
背も高く…結構、女子ウケはいいと思う…
兄さんより…背は低いかな…まっ成長中って事で…
[勝先輩って…西川の兄さんだよな…すげ〜モテるなっ]
『あ…そうだね…あの光景にも慣れたよ〜』
[…西川も…結構…人気あるから…兄妹で…すげーょ…]
『…ん?えっ?私…人気あるの?初耳だよ〜(笑)』
倉庫まで二人でカゴを運び入れて、
私はボールチェックの作業に入った
『田口君 ありがとう、体冷えちゃうよ?着替えてきたら?』
[あ…うん…じゃ…]
なんか言いたげだったが…
倉庫の扉の前に…
兄が立っている…