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兄と首輪

第6章 兄とリング




今日は朝から寒かった…


ベッドのなかで…遅い時間までダラダラしていたら



「アヤ〜起きなさい!何時だと思ってるの!!!」


階段の下で母さんの声がする…



『あ・・・はぁ い』



パジャマのまま階段を降りると…


ちょうど、郵便物が届いた…




兄がリビングから出て受け取っていた…



「アヤ、おはよう。」


郵便物の宛名を確認した兄は…

その場で封を開けた…





『おはよう…どこから?』


兄は中身を確認して

「アヤ!!!受かったぞ!!!合格だっ!!!」


『ほんとに?おめでとう!』


私は階段を駆け降り郵便物を確認した。


確かに大学からの宛名で兄の合格通知だった



その日は兄のお祝いをしようと、家族で盛り上がった


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『ぷは〜お腹いっぱい、食べすぎたよ〜』


夕飯は兄の好きなメニューだった…
私の高校合格の時も母は、私の好きなものを沢山作ってくれた…




母は食後のデザートを取りにキッチンに向かった…


「よし…」
母が…何か気合いを入れた…


『?…』



疑問が過ぎり兄を見ると…

父さんを見ていた…



『なに?なんか…変だよ?』



「そうだな…勝の大学も決まったし…


アヤも高校…一年だしな…」

父さんは…ビールを片手にリビングのソファーに移動した…


「アヤ…に…話す時だ…
勝…母さんもこっちに来て…一緒に…いいか?」




父に促されて…みんなでソファーに集まる…



な…何だろ…


『お父さん…何?』











沈黙が…続く……











「アヤ…

特別養子縁組制度


って知ってるか……」




父が沈黙を破った…





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