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側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】

第20章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】 花びら占い

 以上が判った上で、崔イルチェはトスを家柄、人物ともに問題なしとの判断を下した。キョンシルの良人として崔氏に迎えることを決め、馬執事はその朗報をいち早くキョンシルに伝えにきたのである。
 丁度昼間だったこともあり、トスは絹店に詰めていて留守であった。だが、その夜、帰宅したトスにキョンシルはどうしてもそのことを言えなかった。
 トスは誇り高い剣士なのだ。自分の知らない間に、そんな婿入り話が進んでいたと知り、あながち歓ぶばかりだとは思えない。更に、型にはまった生活、束縛されることを嫌う男が自由を棄ててまで、崔氏に入る道を選ぶだろうか? 

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