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　キョンシルが心を寄せているという男が果たして孫娘の良人にふさわしいか、平たくいえば、名門崔氏の次期当主たる器かどうかを見ているのだ。
　トスとキョンシルはまずイルチェに向かって拝礼(クンジヨル)を行った。目上の者に対する最上級の敬意を表す拝礼である。
　その間もイルチェはずっとトスから視線を逸らさない。
「まあ、楽にしなさい」
　拝礼を終え元の位置に座ると、イルチェが笑った。
「何も別に取って食おうなどと思っているわけではないのだ」
　イルチェはにこやかに言い、今度はキョンシルに視線を向けた。