
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第9章 第二話 【はまゆうの咲く町から】 李家の御曹司
「俺はこう見えても朝鮮生まれの朝鮮育ち。ただし、お袋を生んだのが異様人だから、俺にも四分の一は異様人の血が混じってる。納得したか?」
「ごめんなさい、失礼なことを訊いてしまったわ」
光王が初めて振り返った。
「気にするな。外見がこんなだから、もう慣れっこさ。変な風に勘繰られて珍しい動物でも見られるようにじろじろ見られるよりは、お前のようにいっそ単刀直入に訊ねられた方が気持ち良いよ」
その時、キョンシルは光王の双眸が随分と色素が薄いことに気づいた。こうして陽の光を当てて見ると、薄青く染まってさえ見える。
が、彼の瞳の色に見入っている間もなく、光王は雑踏に入り込んで後ろ姿は人波に隠れた。
「ごめんなさい、失礼なことを訊いてしまったわ」
光王が初めて振り返った。
「気にするな。外見がこんなだから、もう慣れっこさ。変な風に勘繰られて珍しい動物でも見られるようにじろじろ見られるよりは、お前のようにいっそ単刀直入に訊ねられた方が気持ち良いよ」
その時、キョンシルは光王の双眸が随分と色素が薄いことに気づいた。こうして陽の光を当てて見ると、薄青く染まってさえ見える。
が、彼の瞳の色に見入っている間もなく、光王は雑踏に入り込んで後ろ姿は人波に隠れた。
