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　どうも、いけ好かない奴だ。というのが、トスのソンへの印象である。最初は妬心ゆえの理由なき嫌悪かと自分が嫌になったが、どうも、それだけではないようだ。あの若い男は、どうにも不可解な―見えない翳(かげ)のようなものを全身に纏いつかせている。
　不幸な宿命とでもいうのだろうか。そんなことをキョンシルに言おうものなら、
―トスおじさんは、いつから占い師になったの？
　と一笑に付されるに違いないだろうが。
　もう、自分たちは本当に駄目なのだろうか？　トスはそこまで考えて、両手で髪を掻きむしった。すべては自分のせいだ。良い歳をして嫉妬心を丸出しにして、キョンシルの言い分をろくに聞こうともしなかった。