テキストサイズ

君の笑顔

第23章 予感 ~陽介~

「小学校の卒業式の直前、転校しちまったんだよ、アメリカに。」

今度は和樹が答える。




「アメリカ……」


小学校の卒業式直前…?


もう2年も前?


「優かぁ、懐かしいなぁ。にしても、なんで陽介が優のこと知ってんだ?」


それは…


ウラに……



「もしかして、和泉?」



溝口さんが少し顔を歪めながら聞いてきた。



「うん。」




何で嘘をついたのか分からない。



「やっぱり、」




やっぱり?






「まだ好きなのかな…和泉……」

溝口さんは遠くを見ながら言った。



ズキ



何故か心が痛む。



「確かにあの二人仲良かったもんなぁ……だけど」

和樹が俺の顔を見た。



「昔の話だ、気にすんな」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ