テキストサイズ

君の笑顔

第25章 戸惑い ~片野 和泉~

「でも、一人じゃなくて、二人とか三人でいくんじゃないの?」


私はあさみを頭を撫でながら言う。


かわいいなぁ……

私も何か弱点があれば、こうかわいくなれるだろうか。サラサラな髪を撫でながらいつもと同じ事を思う。


「それがさぁ……男女ペアなんだって……全然知らない人だったらどうしよう…」
またあさみが嘆く。



「男女ペア…」

久保先生のニヤニヤした顔が浮かんできそうだ。


教師軍団は明らか楽しんでるな…


「どうやって決めんの?そのペア」

私が問い掛けると涙目であさみが顔を上げる。



あさみとペアになりたい男子、たくさんいるだろうなぁ……


「組みたい人がいれば、その人と交渉しろって言ってた、とくにいない人はクジだって…」


「はぁ?!」



それって、もう、告白しろってことと同義じゃないですかっ。


先生、悪ふざけしすぎでしょ………


「私、和樹くん誘おうかな……」

あさみがうつむきながらいう。

え?和樹くん?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ