テキストサイズ

君の笑顔

第25章 戸惑い ~片野 和泉~

「和樹くんいないなら、行くね。」

私は真っ赤なあさみの腕を掴んだ。



「あ、片野。」

行こうとしたとき
ウラが引き留める。


「なに?」



「お前は?」


何の話だろうか。


何となくウラの隣にいるスケを見る。



どうして……

そんな顔をしているの?




「肝試し、誰と回るんだよ。」
ウラの声にハッとし、視線をスケからウラに戻す。


「あ、えっと、福島くんと回る。」


「「福島!?」」

ウラとスケの声がハモる。


そ、そんなにびっくりしなくても…



「福島が言ってきたのか?」
ウラの声がいつもより低くなる。


「うん。さっき部屋まで来てくれて…足のこと心配してくれて。」



なんか
ウラ
怒ってる?


「ふーん。」



やっぱりいつもより、声が低い。



「じゃあ行くね。」



私はあさみの腕を再び掴んで、部屋に戻った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ