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君の笑顔

第26章 肝試し ~ウラ~

「あ、片野。」


あわよくば、片野と一緒に肝試し回れるかもしれない。

そんな希望を抱いて、俺は行こうとする片野を引き留めた。


「なに?」



「お前は?」


何のことか分からないのか、片野は首を傾げた。


陽介の方を見ているようだった



どうして……

お前はいつも、俺を見てくれないのだろうか。



「肝試し、誰と回るんだよ。」
ボーッとして答える様子のない片野にもう一度声をかける。

我に返ったように片野は俺を見る。


「あ、えっと、福島くんと回る。」


「「福島!?」」

思わず俺と陽介は声を合わせた。


福島……

確かに片野に惹かれてるかもとか言ってたが…



「福島が言ってきたのか?」
真相が知りたくなる。


もし片野から言っていたらどうしよう。



不安と苛立ちが胸に渦巻く


「うん。さっき部屋まで来てくれて…足のこと心配してくれて。」



「ふーん。」


ダメだ。


イライラする。



俺はいつからこんなに、

片野のことが好きだったのだろう…

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