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君の笑顔

第34章 強引なきもち ~片野 泉~

沢村の整った顔がグングンと近付いてくる。



「さ、沢村、顔…近い。」

恥ずかしくて、目のやり場に困ってしまう。


「いやなの…?」


甘い声が身体に響く。


目を合わせてしまったら、きっと吸い込まれてしまう……


「いやだっていうか……」

この状況をどう打開したらいいのか……


沢村に捕らえられて身動きすらできない。


「片野、俺のこと、まだ好きだよね。」


息がかかるほど近い。


「それは……」


正直分からなかった。


沢村のことを好きだったのは確かだけど、


今は……?

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