テキストサイズ

君の笑顔

第8章 ボール ~ウラ~

「ええ?!あんな強いボール!?すげぇな片野…。陽介の頬めっちゃ腫れてたぜ…。」



やっぱ片野ってすごいな…男勝りとは片野のことを言うための言葉なんじゃないか、と思う。



「まぁ、取れなかった私が悪いんだけどね。けどきっと罪悪感あるから、保健室連れていってあげてるのかもね。」

そういったあとに、溝口は聞こえるか聞こえないかのボリュームで


「でもそれ以外の感情が主だろうな。」


と付け加え、また、一人でクスクスと笑い出した。


“それ以外の感情”……?



「じゃあ、行くね!サッカー邪魔してごめんなさい。」


そう溝口はいうと、女子のコートに帰っていた。

ふわっといい匂いがする。

やっぱ、溝口、かわいいな。
そんな事を溝口の背中を見ながら思った。


そしてすぐに、
片野と陽介はどんな話をしているのだろうか…と考えた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ