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君の笑顔

第50章 頼んだよ ~陽介~

「なんだよそれ。」



喜んでいいのか……?


俺は少し複雑な気持ちになって目をそらした。


すると、沢村はまた笑って
そろそろだな

と呟くと、



「また会おうな。陽介。」


と言って去っていった。





短い間だった。



正直、友達らしいことも出来なかった。

だけど、

また会うときは、笑って会えるような、そんな気がした。


「元気でな…!」



遠ざかっていく沢村に俺はそう叫ぶと

沢村は振り向かずに右手だけを挙げて、そのまま去っていった。

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