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彼と心と体と。

第39章 離別




好きだと思うと、心が欠けていく気がした。



そばにいたいと泣くのは、ちょっと違うと思った。



引きとめる権利もないと思った。



あたしが持っているものって何だろう。






拓海を思い出す。

笑顔
怒った顔
泣き顔
優しい顔
困った顔

いつか忘れるその日まで。


あたしは拓海を忘れない。
真っ直ぐに遠くを見ていたあの瞳を忘れない。

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