僕等の恋愛事情
第3章 早すぎる別れ
那智は覚えてる?
入学式の日
靴箱の場所がわからなくてさ迷ってるあたしに
「あっ新入生?」
「…はい」
「迷ってんの?」
「………////」
恥ずかしくて、カッコ悪くて、泣きそうでうつむいてたら
「一緒にクラス見に行こーぜ、1人で見るのも寂しいしっ」
「うんっ」
泣きながら一緒に歩いたの
君はあたしの手をひいてくれて…
靴箱でクラス表を見てあたしは少し寂しかった
これでお別れで…
でも君には彼女がいたの
とてもとても可愛い彼女
明るくて人懐っこい少女漫画の主人公のような彼女
一瞬で失恋した
君は楽しそうに彼女と教室へ向かったの
でもあたしは諦められなかった
告白するひとは何人もいたけど付き合わなかった
…付き合えなかった
そして中3でやっと実った片想い
でも
こんなにも儚く終わるんだね