テキストサイズ

君がいいんだ

第2章 チェスト

俺は何て言えばいいかわからないまま
大きく息を吸って吐いて
咳払いして
ストレートに言ってみた

「杉本さん、デートしませんか?」

こういう言い方は
やっぱりイマドキではないのかな

にのなら何て言うんだろう
相葉くんは?松潤は?リーダーは?

俺の今の気持ちを伝える言葉は
これしかない

わかって欲しいな…

彼女はとても驚いた様子だったが
驚いた顔が段々と笑顔になり

はい、と答えてくれた

「ホントに!?……やったー!!」
「うふふ…よろしくお願いします」

「ただ…外へは出られないと思うんだ…」
「え?あ、そっか…そうですよね…」
「ごめんね…なんか…」

普通のデートじゃないんだよ…
手を繋いだり、カフェでお茶したり…
そんなデートはできないんだ
それでもいい?

少し不安な気持ちでいた俺を察して
彼女は
「夢…みたいです…」 と
ほんわかした笑顔で言ってくれて
ちょっと救われた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ