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ポーカーフェイス

第5章 視聴覚室で

私は覚悟を決めた。


あんな奴に頼りたくないし近付きたくないけれど、バレるよりはまし!


私はガッと二人分の上履きを掴むと、ダッシュで奴の元へ走った。


奴も私が本棚に着いた瞬間、私の腕をグイッと物凄い力で引っ張り、本棚の裏に飛び込んだ。


それとほぼ同時に、カチャリと鍵が開く音がして、数秒後にドアが開く音がした。


「あっぶなかったねー?」


奴は私の耳元でボソッと呟く。

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