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赤い印

第9章 天文部×3 動く

学校に近づくにつれて生徒数が増える。
でも、不思議と視線を感じない。

校門に入る。
入る前にちょっと躊躇したけど、
二人がいるから踏ん張った。

でも、何も無い。

刺さるような視線も非難の声も。

「どうした?きょろきょろして」
那貴が不思議がる。
「ううん。なんでもないの」

昇降口の、自分の靴箱。
震える手で、一気に開けた。

…ハァ…

何もされていなくて息が漏れる。

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