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赤い印

第12章 過去形・現在形・未来形

ありえない台詞が聞こえて振り向く。

「今…」
那貴と目が合う。

いつもは逸らさない那貴が
目を逸らす。

「な、なんでもないよ。
 ほら、早く行かないと。」
耳まで赤い。

うそ…。

つられて私も赤くなり、
足が止まってしまう。

「教室、俺戻る!」
そんな私の隣を足早に抜けていった。

え?何、今の…。

好きって…ことなの…?

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