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赤い印

第5章 夜の天文部

屋上に続く扉を開けて一番初めに感じたのは春の風。
そして次に星が目に入ってきた。

「遅いー。今日すごい綺麗な日なのにさ。」
雄治は既に寝転がって星を見上げていた。

「部長が動かなかったんだよ」
那貴が天体望遠鏡を雄治のすぐ脇に設置する。

「あ!部長は敬うべき存在だぞ、お前ら!」
「なんで、ら、なんですか。
俺まだ何も言ってません。」

「まだってなんだ、まだって!」
部長がますます騒ぐ。

「部長、あんまり騒ぐと先生に怒られますwww」
私はそんな部長を一生懸命なだめた。

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