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赤い印

第5章 夜の天文部

私の頬は赤く染まり、
目を潤んでいて
何をしてたかなんて一目瞭然だ。

「雄治…?」
那貴の声が明らかに低い。

「なんすか?先輩?」
雄治はあっけらかんとしている。

部長に至っては天体望遠鏡の調節をしている。

「こん、の、エロ下級生がっ!」
「男は結局皆エロいんすよ」
「そういう問題でない!
 時と場所を考えろっ!」
「あ、そういうこと?
 杏樹、今度ラブホ行こう?」
「誘うなっ!」

ギャーギャーと喧嘩が始まる。

私はふらふらする足で
天体望遠鏡に近づいた。

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