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赤い印

第9章 天文部×3 動く

「バイバイ…」
絞り出したような声。
それが、精一杯。

精神も、肉体も、疲れ果てた。

那貴は私を引き止めることはなかった。
それは、少しだけ寂しく思った。

でも、やっぱり涙は出なかった。

先生に早退するといい、
あまり気にも留められないまま
私は学校を出た。

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