
僕の初恋
第3章 2013年 足りない時間
俺は教室に戻ると、あの女がいた。
「あっ♪甲斐く……いや、優介くん♪」
「…やめろ」
「あははっ、やだあ可愛い♪」
渡辺は俺の肩に手を乗っける。
…
パシッ
「やめろ、気持ち悪い。」
「あっ…」
俺はそう言い、席に着いた。
他の女子3人が渡辺に近づく。
「菜ノ花…大丈夫?」
「やめた方がいいよ、あいつ…。菜ノ花の事何とも思ってないだろうし…」
「そうだよ、やめなよ」
「……」
そして、一時間目の授業が終わり休憩中になると
またあの女が俺に近寄った。
「…ねぇ、優介くん」
「…何」
「話があるんだけど…来てくれない?」
そう言うと、俺の手を握り、誰もいないような教室に連れて来られた。
「っ…離せよ…!」
パッ…
「ごめん…。」
「んで、何?」
「あの…さ」
