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私と彼と、そして…

第4章 きっかけ

一次会が終わり、二次会に移ろうとした時、詩織は一旦家に帰ると抜けた。

二次会のカラオケの部屋を連絡して欲しいと、拓也に自分の番号を書いたメモを渡した。

これはちょっとした詩織の作戦。
何とか拓也との接点を持ちたかった。

しばらくして知らない番号から着信。

拓也から二次会の連絡だった。

まもなく詩織も合流し、二次会も盛り上がって終了。

深夜1時。
帰り道で拓也と並んで歩いた。

仕事中の彼とは違い、無邪気に笑いながら好きな物の話をする拓也。

詩織は愛しい気持ちでいっぱいになった。

話すうち、偶然にも拓也の趣味と詩織の夫の趣味が同じであることがわかり、意外な接点を見つけて話が弾んだ。

帰り際に、
「今度は若い人達だけで飲みませんか?」

すると拓也は
「いいですね。是非。」
と快諾。

「アドレス聞いてもいいですか?」

詩織は思い切って切り出した。

そして自分のアドレスを赤外線で送信すると、拓也から空メールをもらい、2人は連絡先を交換した。

出会ってから半年以上の月日が経っていた。

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