先生が教えて。
第17章 修羅場
「結構俺たちって家近かったんだな」
家の前に車を止め、神田と一緒に車から出る。
「送ってくれて…、あり、がと」
「いいよ、別に。
親御さんに挨拶しなくて平気か?」
「平気…。
よく遅くなる事あるので…」
「そうか。」
自然な距離で向かい合う。
まるで普通の教師と生徒のよう。
ねぇ、先生。
私達の関係はこれからどうなるの…?
何か言いたげそうな私の前で、神田は先に口を開いた。
「なあ愛梨…
俺たち、
「愛梨!」
聞き慣れた声が聞こえて、
後ろを振り返った。
そこには
部活帰りか遊び帰りであろう
裕太の姿があった。