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先生が教えて。

第17章 修羅場




「ゆ、うた…」





裕太がここに居るのは当たり前のようなものだ。
家がとても近いのだから。






「なんで…、神田…
いや、神田先生と居るんだ?」






軽く神田を睨みながら、裕太は私と神田の間に入ってきて、私を庇う様にして神田の前に立ちはだかった。






「先生の手伝いしてたら…
帰りが遅くなっちゃって…。
車で送ってもらったの」






「本当に?」






裕太は不安げな瞳を揺らして、私を見つめて問う。






本当は違う…、違うのに…






「本当だよ」








私は初めて、裕太に嘘を吐いた。




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