先生が教えて。
第20章 奪い合い
でも、こんな所神田に見られたくない。
「きゃーっ!
神田先生おはようっ」
女子の黄色い歓声が聞こえ、顔を見上げると…。
正面から神田が歩いて来るのが見えた。
(やだっ、見られたくない…)
「裕太っ、もう離して」
「何で?
あいつに見せつけるためにこうしてたのに」
「はっ、はぁ!?」
裕太はにこにこして鼻歌を歌いながら私の腰に手を回して引き寄せて、ズンズンと廊下を進んで行く。
神田は女子生徒と話しているので、まだ私達には気付いていない。
「ばかっ、離して!」
「〜♪」