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先生が教えて。

第20章 奪い合い




引き離そうにも裕太の力には到底敵わない。



このまま神田が私達に気付かなければ、神田はこちら側に背を向けているので気付かれないまま後ろを通り過ぎる事が出来るだろう。





(どうか気付かれません様に…)




神田と、神田の周りに居る女子の群れにすれ違おうとしたその時。




「あれっ!?
裕太君と愛梨って付き合ってたの!?」




神田の周りにいた女子の一人が私達に気付き、声を上げた。




視線が一気に集中する。




「ちがっ、これは裕太が勝手に…」




「えー、何々、俺らお似合いー?」




裕太は待ってましたとばかりに、女子達に対応する。




神田も笑顔で私達を見ていたが、明らかに目が笑っていなかった。




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