先生が教えて。
第21章 先生の部屋
「じゃあ俺と愛梨はイチャイチャしてるからその間に作っといて」
「兄貴なぁ…」
隆司は呆れて台所に立った。
そして何か可愛い柄のエプロンを着けると手際よく料理を始めた。
「あっ、そうだ」
丁度いいし、総司に課題でわからない所を教えてもらおう。
「そ、総司…」
やっぱり名前で呼ぶのはまだ恥ずかしい。
「ン?」
「か、課題でわからない所あるか教えて欲しい…」
「ん、いいよ」
そう言うと総司は私をひょいと持ち上げる。
「えっ、えっ?」
そしてソファから下りてガラステーブルの前に座ると私を膝の上に乗せた。
「なんで膝の上…」
「まぁまぁ。
で、何処がわからないの?」
総司は私を包むように背中から手を回す。
総司の吐息と、低い声が耳元で聞こえてドキドキした。