
先生が教えて。
第3章 笑み
言われた通りにグラフの資料を棚から取る。
「これですよね?
何冊必要なんですか?」
「十冊くらいかなー」
「はい…」
少し厚めの本を10冊手にとる。
うっ…、意外に重い…。
資料を抱えながら顔を顰めていると、
「クスッ、半分持ちますよ」
と、先生が私が持っている資料の山に手を掛ける。
(どうせなら全部持ってよ…!)
しかしそれでは私が此処に来た意味がなくなってしまう。
先生は余裕な表情で資料を抱える。
「では行きますか。」
そう言うと資料室を出て行こうとする。
え?
