先生が教えて。
第4章 気になる
「愛梨さん、ノート集めてくれるかな?」
「愛梨さん、これ職員室まで一緒に運んでくれる?」
「愛梨さん、後で資料室の整理手伝ってね。」
あれから数日。
私は神田先生にものすごく絡まれるようになった。
何かと話しかけられるし、雑用を任され、二人きりの時間が多くなるようになった。
あの無駄に爽やかで色っぽい作り物のような笑顔を私に向けて…。
残念だがかっこいいとは思うものの、全くときめかない。
他の生徒たちはただ私が雑用係として先生に頼まれてると思っているらしく、そこまで口出しはしてこなかった。
先生は何を考えているんだろう?
先生と生徒との淫行については全く話さないし、もともとなかった事かのように振舞っている。
先生の自然体で、ブレていない行動に驚かされた。