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先生が教えて。

第10章 守護

ギュッ





「わっ…、ぷ」




裕太は私を抱きしめた。




温かくて、懐かしい匂いがした。




「ちょっ…、ゆうっ…」




「黙ってろ」



小声で裕太が言う。




神田先生はどんな顔をしていたんだろう?





目の前は裕太の胸板で見えない…




足音がどんどん遠のいて行く。




行ったようだ。




「っ、離して…」




「あぁごめん。苦しかった?
いや、こうした方があいつも諦めるかなぁって思ってさ…」




「…ふーん…」




見られちゃったんだ。
裕太に抱きしめられている所を神田先生に。




なんでだろう…。




少し、ガッカリした。

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