
先生が教えて。
第12章 先生と
*愛梨side*
ピチャ…チュパ…
静まり返った空き教室に二人のキスの音が響く。
廊下はいつの間にか誰もいなくなっていて、校舎内も静まり返っている。
時々外からは、運動部の掛け声や生徒の笑い声が聞こえる。
その度にここが学校という事を思い知らされ、何とも言えない気持ちになる。
自分は何をしてるんだろう…
つい最近まで全く関わりのなかった教師とこんな事をしている。
自分の気持が恋心だったという事に気付き、余計に神田を求める気持が高まる。
でも何かが足り無い…。
気持ちだろうか。
これはただ自分の欲求を満たすだけの行為にも感じてくる。
少なくとも神田はそうだろう。
わかってる、わかってるそんな事…
私は先生の事が好きなの?
好きなのかな?
好きなんだ…よね………?
