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俺(九十九)が船に乗り、百地と千住がロープがわりの蔦を引っ張り海岸に沿って進んで行く…

クロはちゃっかり船に乗り、舳先に立っている…

実際…この船が完全に直ったとしてもこの島から出ることは無いであろう、そんな事を少しだけ考えながら舵を操る…

「そろそろキャンプに近いぞ!!」

百地が声をかける


遠くに復旧しているキャンプが見える…
女たちの姿は見えないが、例の女の子を介抱している筈だ…

急にクロが鳴き出してそわそわし始めた…女の子の匂いで戻ってきた事を感じたのであろう…

海に飛び込むやいなや、器用に泳いで海岸に着くと二三回体を振るわせて、濡れた体でスリムになってキャンプに一目散に走って行く…

我々が着いたのはそれから、３０分後のことであった…