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身代わりH

第11章 *勉強・・・っ?!

お兄ちゃんはそう言って、シャーペンを持ったまま止まっているあたしの右手に自分の手を重ねてきた。




-ドキッ…。




逞しいその温もりに胸が高鳴る。




「体が動かないなら口で言え…オレが書くから、その通り読めばいい。少しは覚えるだろ?」




ぎゅっ…。




あたしの手を握ったお兄ちゃんの手がサラサラと答えを書き始める。




それに従い、恐る恐る声に出して読み始めると…、




「イ…イコール…0.60グラム、…イコール…」




「まあ、それどころじゃないかもしれないけどな?」

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