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身代わりH

第14章 *増していく想い

…わかってた。



…わかってたのに…。



どうして望んじゃうんだろう-…。




じわ、と涙が滲んだ。




-何度となくお兄ちゃんと体を重ねてきたけれど…お兄ちゃんの態度は初めての時と全く変わらなかった。




-そう、熱が冷めていくのと同時に…さっきまで執拗に纏わり付いていた逞しい腕は、何もなかったようにスルリと離れていく。




その瞬間、いつも思う。




ああ、あたしって…やっぱりヤるための女なんだ…って。




性欲を吐き出すための、都合のいい相手。

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