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身代わりH

第22章 *告白

そう声を掛けた時、ユミちゃんはもうドアに向かっていて、




「…先生には言っておくから、安心して。…頑張ってね」




と笑顔で言い、保健室を出て言った。




「-……」




パタン、と扉が閉まる音がして、辺りは静けさに包まれた。




…なんでだろう…司書室でお兄ちゃん達を見た時はにあんなに動揺していたのに。




…今はとても…落ち着いてる。




それは多分…、ユミちゃんに全部聞いてもらったためと…、全部話したことで自分の気持ちが明確になったから。




あたしはゆっくりと目を閉じ、息を吸い込むと、誰もいない空間に向かって呟いた。

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