僕の父親。
第2章 最低な父親について。
そんな父親に対し
姉も我慢できなくなり
深夜に怒鳴りながらの喧嘩が
絶えませんでした。
姉はヒステリックに怒鳴り
完全に理性は吹っ飛んでいました。
今思えば、この時には
もう家族はバラバラだった。
母もやつれてきて、
いつしか倒れてしまうんじゃないかと
恐れる毎日が窮屈でした。
姉も無口になって、
気づけば腕には無数の切り傷。
僕は家に帰りたくなくて
友達の家に寄り道してから帰っていました。
ほんとに帰りたくなかった。あんな家。
ある日の夜中、
僕は変な感じがしてふと目が覚めました。
姉と父親がまた喧嘩していました。
喧嘩の内容は僕でした。
姉は、
僕が家に帰る時間が遅くなったのは父親のせい。と言ってました。
父親は、
そう言う姉に対し
俺は悪くないと言い張っていました。
すると、姉は小さく泣きそうな声で
「あいつは、傷つきやすい奴だからお願いだから優しくして。平気で手首の脈切るような奴だから。平気で死のうとする奴だから」
と、言いました。
僕自身、姉の言うとおり
平気で命を捨てようとする人です。
思いにつまるとパニックを起こして
腕をザクザク切りました。
肉が見えるくらい切りました。
でも父親がくる前に
一度、母が僕の腕を見て泣いたときから切らないようにしていました。
ですが、父親はそう言った姉になんて言ったと思いますか。
「死にたい奴は死ねばいい」
そう言ったんです。
びっくりしました。
それは言っちゃいけない言葉じゃないですか。
どんな理由があろうと、言っちゃいけない。
しかも、娘に。
その夜僕は静かに泣きながら画鋲で
腕を引っ掻いて引っ掻いて
血が滲むまでやって
でも物足りなくて
カッターナイフを腹に刺しました。
でも死ぬのは怖くて
浅かった。
情けないですね。ほんと。
だったら死ねばよかった。そう思いました。