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君がいるから

第6章 ごはんに行こう

ニノと彩乃さんの馴れ初めなんかを聞いて
ちょっとうらやましくなった

ニノが流れでキミに少し話を振った

「で?松下さんは…どうなのさ?(笑)」

酔った勢いっていうのはスゴい…
キミはスラスラと話始める

「困ってるんですよ、本当に…」
「さっきも言ってたね?」

何か言おうとした俺に
目で「いいから」とニノが目配せしている

「言われて…悩んでるところに…藤さんまで…もう…」

え?誰だよ…それ…

「藤さんも好きだって?なんて答えたの?」

ニノは、まるで何でも知っているかのように話をしている

「藤さんは…同僚としか思えないですよ…」
「じゃあ…この人は?」

ニノは俺の方を指さした

「うふふふ♪この人は…どうでしょう♪」
「素直じゃないねー?」

彩乃さんが「もしかして…」と切り出す

俺たちの『仕事』が
ブレーキをかけてるんじゃないかな?と…

「うーん…」
「オレらの仕事がっていうなら…その藤さんって人にしたらいいじゃん!?だって…普通の男の人なんでしょ?」

俺は慌ててしまったが
ニノは「まぁまぁ…」と俺に合図した

「ナイです!ナイです!」

キミからの台詞にほっと胸を撫でる
でも…気になるよ…

「藤さんは、本当に同僚としか考えられないですよ」

大きく顔を左右に
両手もブンブン振りながら否定している

「しかし…あれだね…」
ニノが鋭く食い下がる

「藤さん『は』ナイ…ってことは…さ、
この人にチャンス有りってことでいい?
ね?相葉さん!?」

俺にようやく話を振る

キミは「あー!」と言って
俺の存在を思い出したようだった

その一部始終がおかしくて
3人は大笑いしてしまったが
キミは顔を隠して
真っ赤になっていて
その姿もまた
可愛いなーと思っていた

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