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君がいるから

第8章 覚えてる!?

「着いたよー」

俺は近くのパーキングから
この前と同じようにキミに電話をかける

「今日は昼間だから直行で美雪ちゃんの部屋に行くからね」

そう言ってキャップとマスクをして
買ってきたお土産を持って車を離れる

チャイムを鳴らすと
すぐにドアを開けてくれた

「やっほー♪来ちゃった♪」
「こんにちは、どうぞ…」

昨日のキミも可愛かったけど
なんだか今日の方が可愛いな…
なんでかな?

「はい、これ!食べよ♪」

手渡した小さな箱ですぐにケーキだとわかったキミは
「わぁ♪ありがとうございます♪」と
声が高くなった

こんなうれしそうな声
電話では聞けなかったな…

「甘いもの好き?」
「大好きですよ!!しかもここのケーキ、めっちゃおいしいんですから♪あ、紅茶でいいですかー?」
「うん!お願いしまーす」

あれ…やっぱり今日のキミは
なんか違う

「はい、どうぞ」

テーブルに並んだティーカップ
箱からケーキを取りだして
お皿にセットする

「食べよ食べよ♪先に選んでいいよ」
「本当に?じゃあ…えっと…」

初めて見たキミの喜んだ顔で
俺も顔がほころぶ

「いただきまーす」
「あ…その前にちょっといいですか?」

キミはかばんからデジカメを取りだし
ケーキの写真を撮る

「何?何?」
「ちょっと待っててください」

4つのそれぞれのケーキを収めたかと思うと
今度はメモとペンを出した

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