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オタクのペット

第9章 意外とね

こうして向き合って食べるのも、嫌だ。

私は永田みたいに寂しくも甘えたいとも、思いたくないのが理想だもの。

って、前の旦那に食事をおごってもらってたか。

いやいや、アレは経済的な問題だから。

やむを得ずだよ。


永田は真っ先に味噌汁をすする。

「俺が作ったのは美味いが。やっぱりおまえが作ったのは、不味いわ」

また否定されたし。

「笑って言うな」

もぉ…、本気でコイツいつか殴る。

「でも、不味いと次は美味しいかも?って思ったりするんだ。俺の場合はな?」

「変な奴」

「俺は変なんだよ」

私は何て答えたらいいのさ。

ズルズルと味噌汁をすすりながら思った。

ん~、どこが不味いのかなぁ。

「そんな事で、他人様は嫌いになったりしないって」

「はぁ?」

私は睨み付けた。

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