ドリームSEXカフェ
第26章 ウエディング・ベル
「有美、俺はこれから社に戻るけど一人で大丈夫か?」
『匠さんったら…私、子供じゃないのよ?
どこかで、お茶してから帰るわ。夕飯は何がいい?好きなの作るわよ?』
「悪い!今日は上司にスピーチの件でっつー名目で飲みに誘われてて…」
『あら…吉田部長?
なら、行かないと!
匠さんの上司だし私だって前の部所でお世話になった方だし…
よろしくお伝えしてね。』
後で電話するよ、と彼は社に戻った…
“上司の誘いは断らない”が、サラリーマンの鉄則だ…出世に響く…
彼にはもっと出世してもらわないと…
私は、彼の背中が見えなくなるまで見送り…
見えなくなると、クルリと向きを変え歩きだした。