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ギィ…


『いらっしゃいませ。』



カウンターの中から女性オーナーが挨拶をする



『どーぞ…』



俺は空いてる席に座った…


客は俺だけ…



「…えっと…閉める所でしたか？」



オーナーは水とメニューをテーブルに置いた


『いいえ？まだまだ営業中です。ここのカフェは…見つけにくい場所にありますから…』


「はあ…」


俺は、オーナーの微笑みに少し違和感を感じたが…


腹のｸﾞｩ〜と言う音に…慌ててメニューを見た…



「あ…ピラフと野菜スープのセットを…」


『かしこまりました。
食後にコーヒーでよろしいですか？』

「あっ！はい…ホットで」


『はい』



オーナーはメニューを下げると、カウンターの奥に入っていった…



はぁ…俺はため息をつきながら店内を見渡した


綺麗なカフェ…

落ち着いていて…


俺は、野菜を買う彼女とこんな所でデートしたいなぁ…と考えていた。


名前も知らないのに…デートを考える自分が阿保みたいで…鼻で自分を笑った…


ふと…大きな扉が視界に入った。


綺麗な扉…



『お客様…ピラフとスープどうぞ？』




「あっ…どぅも」