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ドリームSEXカフェ

第28章 天使の赤い羽根

キィ―――――――――…


『いらっしゃいませ。
まぁ…天使のような方ですね。絵画から出てきたような綺麗な髪…』



カウンターの中でコーヒーを焙煎していた女性オーナーは微笑みながら私を見ていた



『ありがとうございます…』



オーナーは焙煎の手を止めて豆の香りを確かめると、カウンターに私を誘導した


『あっどうも…
ブラックでコーヒーを…』

私はハッとした…


ブラックは天使らしくないから、カフェラテとかカフェオレとかを注文するようにマネージャーから言われていた…


『あの…やっぱりカフェラテで…』



オーナーは微笑みながら、かしこまりました…とカウンターの中で作業をした



コーヒーの香りを楽しみたいのになぁ…


イメージの鎖に縛られていたのは私なのかも…


カウンターの向こうで作業をするオーナーを眺めていたが、ふわりと髪の毛が風に揺れた…


風が来た方向を見ると…


大きな扉が見えた…



『凄い…個性的な扉ですね…』



『…個性的…ですか?
扉が見えるのですね…
あの奥にも部屋があって…お客様の願望や妄想…押さえ切れない衝動をリアルに体験できるのですよ』


『衝動?ですか…』


『ええ…ここの正式店名は【ドリームSEXカフェ】ですから…お客様の望むままに…夢をリアルにして差し上げます』



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