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私のオネエちゃん

第7章 過去との決別



恭平「それで、どうした?」

真子「…」

恭平「真子?」

真子「…あぁ…うん」

恭平「…」



床に座り
体を小さく丸め
考えてきた言葉を話し始めた真子
しかし
話す言葉、内容を考えてきたとはいえ
内容が内容なだけに、なかなか
思うように話す事は
出来なかった



真子「お兄ちゃん…私が陸上やってた事
幸から聞いてるから知ってるよね…」

恭平「うん…」

真子「事故で…辞めたって事も…」

恭平「…うん」

真子「でもね…本当は…本当はね…もう
全然…全然、大丈夫なの…」

恭平「大丈夫って?」

真子「…怪我…もう治ってるし…傷痕も
もう残ってない…だけど…」

恭平「真子?」

真子「…元には戻れない…前みたいには
もう走れないの…」

恭平「真子…」

真子「…」



あの日
真子は事故に巻き込まれ
軽傷だったが、しばらくは歩行が困難に
なっていた
数ヶ月後には元通り
歩けるように走れるようにもなっていた
が…



真子「体じゃない…気持ちの問題って…
わかってる…わかってるけど…」

恭平「…」


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