
嘘х恋
第8章 僕の気持ちは…。
まだ半分くらいしか咲いてなくて、人気ない桜の木の下で
もってきたシートを広げて、お花見セットを並べていく。
どれも園田の手作りで、
午前中から僕のうちで用意してたものだ。
『うっま!』
「あーつまみ食いしたー!
みんなまだ来てないのにー!」
『いーでしょ。場所とり隊の特権ってことで。』
「よくない!」
とか言って、
やっぱりにへにへ笑う園田に、可愛いなー なんて、勝手に頬が緩む。
ガキっぽいだけだった園田が
僕の中で確実にひとりの女の子に変わっていたんだって、気付かされる。
