テキストサイズ

仮面な人たちの恋愛夢小説

第11章 似た者同士の向こう側(DBL)

「士、僕の方こそごめん。ただ僕は、士には僕といるときだけは笑顔でいてほしいと思う。それで、二人だけじゃなくても普通に接して欲しいと思う‥‥僕はどんな士でも好きだから」

──見たことないくらいの海東の真剣な表情。
俺は、海東が嘘を言っているようには感じられなかった。
いつもならすぐ疑ってかかったり探りを入れたりするものを、不思議と海東の本心がその言葉一つひとつに現れているような気がして。


「‥‥俺もだ、海東」

──凄く嬉しかった。素直に喜べた。
僕は、士の言葉に大きく頷いた。

「士。これからもずっと一緒にいてくれるかい?」

「ああ。ずっと…な」

──僕はいう。
“いつかは、僕らの旅にも終わりが来る。
その時は二人だけでいられる世界を見つけよね”…って。
僕の言葉に、士は笑って答えてくれた。
そう。
いつもみたいに…。

似た者同士の向こう側 END

ストーリーメニュー

TOPTOPへ