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仮面な人たちの恋愛夢小説

第33章 タイム・ラブ・KISS(電)

「しないなら、今日はずっとこのままだからな」


『あー…それは困る』


「うん。俺もずっとはちょっとな…じいちゃんたち、いつ来るか分からないし。だから、ね?」


縮まる顔の距離と彼女の真後ろには壁。
つまり最初から彼女に拒否権はない、と言える。

幸太郎はそれを分かっていて少し彼女を試したのだ。


「目、瞑って」


そっと瞼を閉じれば唇に感じる優しいぬくもり。

決して上手いキスではないけれど、逆にその不器用さが彼女を高ぶらせていた。
そっと離れたぬくもりは、次に言葉を発していた。

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